はなちゃんのみそ汁
はな、毎朝のみそ汁つくり、がんばってるよ。
天国のママとの約束だからね。
がんで逝った33歳の母が、5歳の娘に遺したもの――
《きっかけは、私の病気でした。
私がいなくなっても、料理ができる旦那なら、安心です。
なぜなら、ご飯を作ることは、生きることと直結しているからです。
ムスメにも、包丁を持たせ、家事を教えます。
勉強は、二の次でいい。
健康で、生きる力が身についていれば、将来どこに行っても、何をしても生きていける。》
人気ブログ『早寝早起き玄米生活~がんとムスメと、時々、旦那~』の一家の物語を、 夫の手記・妻のブログ・娘の手紙でつづります。
千恵さんが乳がんの手術を受けたのは、結婚直前のまだ25歳でした。
抗がん剤の副作用で諦めていたのに、奇跡的にも妊娠。出産で再発リスクが高まるため、「命がけで産んだ」のが一人娘のはなちゃんです。
ある日、はなちゃんがおっぱいを飲まなくなり、肺がんの再発がわかりました。
千恵さんと信吾さんは治療とともに、「食べることは生きること」と食生活の改善にとりくみ「玄米ごはんとみそ汁」の和食生活に。
そして、肺がんはいったん消失したのです。
ところが、全身転移が発覚。千恵さんは、はなちゃん5歳の誕生日に約束をします。
「毎朝、自分でみそ汁をつくること」。
遺していく娘が、一人でも生きていけるように――。
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