太平洋戦争末期、鹿児島の基地を飛び立ち沖縄の米国敵艦に体当たりを仕掛け3000人の尊い若い命が失われた特攻作戦。
2004年8月15日に放送した終
戦記念番組『黒島を忘れない』は、出撃したものの機体不良のため黒島に墜落し失意のまま助けられた特攻隊員と島の人々との知られざる絆を描いた作品として
大きな話題を呼んだ。
あれから10年、番組に出演した元海軍特攻隊員、江名武彦氏は今年で91歳になる。江名氏は特攻機で鹿児島串良基地を出撃したが
エンジン故障で黒島沖に不時着。
民家に収容されたがそこには陸軍知覧基地を出撃して黒島に墜落し全身火傷を負った陸軍特攻隊、柴田信也少尉が伏せていた。
柴田少尉を救ったのは同じ知覧基地から出撃した安部正也少尉。
機体不良で黒島の海に不時着した安部少尉は手漕ぎの小舟で知覧への帰還に成功。再び特攻機で
出撃し黒島の上空から薬の入った小包を投下。
柴田少尉はこの薬で一命をとりとめたが安部少尉は帰らぬ人となった。
番組は柴田少尉とともに黒島で生き
残った江名氏が2004年5月に黒島に建立した観音像の慰霊祭を中心に取材を行ったが今回の放送では江名氏と、安部少尉とともに小舟で海を渡った安永克己
氏の新たな証言を加え再構成を行う完結編。
またこの作品を追った番組ディレクターで2008年に死去した映画監督・小林広司氏の取材記をもとに書籍の
出版を計画する夫人が黒島を訪ねる様子も紹介する。
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