第152回「芥川賞」は小野正嗣氏の『九年前の祈り』
「直木賞」は西加奈子氏の『サラバ!』 日本文学振興会は15日、『第152回芥川賞・直木賞(平成26年度下半期)』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川龍之介賞に小野正嗣氏の『九年前の祈り』(群像9月号)、直木三十五賞に西加奈子氏の『サラバ!』
九年前の祈り
「握っていなければならぬ貴重な手がふと離れてしまうとき、あたりにたちこめるとりとめのない時間は、甘美な苛酷さへとまがまがしく変容する。
その一瞬に立ちあった者の心の乱れは、容易にはおさまるまい。
『九年前の祈り』は傑作である。」─蓮實重彦氏「彼女が水辺で、異次元に生きているかのようにも思われる息子と、突然に手をつなぐ。
その電撃的な清冽さによって、この小説は尊い。」
サラバ! 上 下
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。 父の海外赴任先だ。
チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。 イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに――。
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