金魚養画場 - 美術作家 深堀隆介 オフィシャルサイト
15年前のある日、アートをやめようとしていた私を一匹の金魚が救った。
さほど可愛がらず粗末に飼っていた赤い金魚。
部屋で寝転がったとき、ふと気になり、近寄って蓋を開け覗き込んだ。
7年間生き抜いたその子の体はボロボロで、片目も失っていた。
しかし、自信を無くし落ち込んでいた私の目には、その子は最高に美しく見えた。
「何故いままでその美しさに気がつかなかったのか。
何故いままでその狂気に気がつかなかったのか。
金魚には全てがある。だから美しいのだ。」
その瞬間、古来から続く金魚職人たちの無数の手が現れて消えた。
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