岐阜県北部にある高山市。
「飛騨の小京都」とも呼ばれ、美しい町並みで知られています。
豊かな森に囲まれ、良質の木材を産出してきた高山は、伝統の技を受け継いだ木工業が盛ん。
特に家具作りでは国内有数の産地で、家具職人を志す若者たちが全国から集まります。
「一位一刀彫」と呼ばれる伝統的な彫刻も行われ、4月に行われる高山祭には彫刻を施した山車が出て、大いに盛り上げます。木の恵みとともに生きる人たちに出会う旅。
一位一刀彫―一刀彫の技法と歴史
江戸時代末期に松田亮長によって創始された。
飛騨地方の一位材を用い、その木目の比類ない美しさを活かした彩色をしない独特の根付彫刻が、一位一刀彫に大成していきます。本書は技法と歴史をひもとき、一般に公開した初めての入門書です。
高砂人形一位一刀彫六寸克之作
一位一刀彫の高砂人形。年月とともに光沢が増してきます。高砂人形の由来祝言物として有名な「高砂」は、世阿弥作の能の名曲です。
物語は、九州阿蘇の宮の神主友成が高砂の浦で松の下を清めている老夫婦に出合い、“高砂”、“住吉”という二本の名木とされる松が「相生の松」と称されるいわれを聞くというものです。
この老夫婦が尉(じょう)と姥(うば)で、高砂、住吉の松の精なのです。
「高砂」は、昔から祝儀の席でうたわれています。
祝言の席でも、『高砂や、この浦舟に…』と、うたわれてきました。この尉と姥を、長寿の夫婦の象徴として嶋台にのせたものが高砂人形です。
高砂人形一位一刀彫六寸克之作高さ:約19.5cm木箱入伝統産業的工芸品
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